自然界で入手できる薬草・抗生物質代用品【サバイバル知識】
自然界にある植物の中には、人にとって薬になるものもあります。ドクダミ、オトギリソウ、サラシナショウマなど有名な薬草も含めて、できるだけ「傷口を守る」目的に使えて、発熱や風邪などの症状を多少なり抑えられる可能性があるものに絞ってまとめています。
自然界の薬草類
以下、役に立ちそうな薬草です。ドクダミ、ヨモギは山梨県内では山の方に行けばそこら辺に生えています。
- ドクダミ:消炎・便通改善
- オトギリソウ:止血・鎮痛・虫刺され(漢方:ショウレンギョウ)
- サラシナショウマ:口内炎・あせも
- ヨモギ:下痢・貧血・止血・食あたり・高血圧
- スギ:ひび・あかぎれの原料・防虫
基本的に、外用する場合は葉っぱの絞り汁(手でゴシゴシ擦ればいい)を患部に塗り付ける感覚ですが、当然肌荒れを起こす可能性もあるもので、オロナインとかがあったらそっちのほうがいいです。あえて試してみる必要はないと思いますが、山で遭難してしまって、一時的にでも薬草を頼らないとヤバそう…という時に、偶然、その薬草があれば使えるという程度のものです。
スギの樹液は、ひび・あかぎれなどの軟膏の原料にもなり、葉から取れる精油はダニ殺虫に使える優れものですが、花粉症も引き起こす厄介な植物かもしれません。防腐作用があるので、日本酒の酒樽に使われるとも言われるため、使いようによっては生かせます。
抗生物質代用品
先に言うと、ないです。あくまで代用品、ほとんどは人間自身の免疫力を底上げするためにちょっと役立ってくれるかもしれない程度のものです。しいて選ぶならば
- はちみつ
- オレガノ
- にんにく
- しょうが
- たまねぎ
- ぶどうの種の絞り汁
といった食べ物がそれに近い作用を持ちます。例えば、ネギに含まれるアリシン(硫化アリル)は、たまねぎに含まれるイソアリイン、にんにくに含まれるアリインなどは殺菌作用が少しあります。どれもすりおろして使うのが最も成分が抽出できる方法です。
これらは、どれも滋養強壮として食事に含まれることも多く、ある程度期待はできますが、山とかのそこらへんに生えているかというと生えてないです。
自然界はそんなに甘くない
大自然は、弱いものにはそんなに甘くないです。生きている植物だって、生き残りをかけてがんばっているので、そう簡単に食べられたり、薬草に使われることなんて考えてないです。毒になる、というのが植物の一番の生き残り策かもしれないくらいです。
自然界では、人間は無力ですが、どの点において無力なのか分かっていれば予防はできます。
- 淡水をそのまま飲まない→腹痛・食中毒・脱水を防げる
- 無計画に登山しない→遭難・怪我予防
- 生に近い肉は食べない→腹痛・食中毒・脱水を防げる
などなど、人間には知恵と知識があるという事を生かして、未然に防ぐことで生きながらえるのがベストです。人間は移動の際に準備をして、荷物を持っていくという他の生き物にはない特性があるので、これを生かしましょう。